大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和25(れ)457 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人の上告趣意について。

所論は直接の加害者は被告人の実兄である原審相被告人Bであること及び被告人

には当初は強盗殺人の意思がなかつたことを縷述して原判決の事実誤認を主張する

に帰し、適法な上告理由として採用できない。

弁護人満園勝美の上告趣意第一点について。

記録を調査すると、被告人は原審第六回公判で判示第一の事実と同趣旨の供述を

していることが認められるから、原判決が判示第一の事実を認定する証拠として「

当公廷における被告人の判示同旨の供述」と言うのは、右第六回公判廷における供

述部分であつて、所論が攻撃しているように、第二回公判期日における供述記載を

援用したものでないことが認められるのである。されば原判決が原審第二回公判調

書の被告人の供述自体を証拠に引用したとする所論は失当である。

同第二点について。

原審が昭和二四年一〇月二四日の再開決定を為すにあたり、被告人に対する窃盗

屠場法違反被告事件の記録を姫路区検察庁から取寄せる決定をしたことは所論の通

りであるが、原審裁判長はその第六回公判廷で右取寄記録中の被告人及びAに対す

る各司法警察官の聴取書を読聞けていることに鑑み、該記録が前記公判廷に顕出さ

れたものであることは明である。そして記録取寄の証拠決定をした場合には、所論

のように記録全部について証拠調をしなくともその取寄記録を公判廷に顕出せしめ

れば証拠決定は完全に施行せられたことになるものといえるのであり他方原判決は

右取寄記録を証拠にとつていないことは原判文で明であるから、所論は何れの点よ

りするも採用の限りでない。

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同第三点について。

しかし昭和二三年最高裁判所規則第三四号刑訴規則施行規則三条三号が憲法三一

条、同七七条に違背するものでないことは当裁判所の判例の示すところである。(

昭和二四年(れ)第二一二七号昭和二五年一〇月二五日大法廷判決)論旨は採用で

きない。

よつて刑訴施行法二条、旧刑訴法四四六条に則り、裁判官全員一致の意見で、主

文のとおり判決する。

検察官田中巳代治関与

昭和二六年二月二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 塚 崎 直 義

裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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