大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和25(オ)10 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士河辺久雄同岸星一の上告理由は別紙記載のとおりである。

上告理由第一について。

論旨は、上告人は昭和二四年九月一〇日附準備書面によつて明かなように、原審

において訴の原因を適法に変更し、行政処分の無效を原因として買収計画及買収処

分の取消を求めたのであるから、本訴には出訴期間に関する法律の規定の適用がな

いというのである。しかしながら、記録にあらわれた原審における弁論の経過に徴

すれば、本訴はB村農地委員会並びに長野県知事が上告人の所有地に対してした農

地買収計画並びに買収処分に対し、右農地は自作農創設特別措置法五条六号及び同

法施行令七条二項によつて買収の目的となるべきものでないことを理由として右委

員会並びに知事を被告として右買収計両、並びに買収処分の取消を求むる訴である

ことは極めて明瞭である。従つて原判決が「本訴が行政庁の処分行為の無効確認を

求めるものではなく、特例法二条による訴であることは控訴人の主張自体及び弁論

の全趣旨から明かであり、」と判示し、本訴を昭和二二年一二月法律二四一号附則

七条に定める出訴期間経過後に提出された不適法なものとしてこれを却下したのは

正当である。論旨は理由がない。

同第二について。

論旨は、上告人は本件農地が買収の目的たる農地に非ずと主張し、また、かかる

農地に対する行政処分は無効であると主張したにかかわらず、原判決はこの点につ

いて何等の判断を加えていないのであつて、理由不備の違法があるというのである

が、前段説明のように本訴が既に不適法な訴である以上、右の諸点について判断を

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加える必要はないのであるから、論旨は理由がない。

論旨はまた、上告人は本件のような訴について出訴期間の制限がないと主張した

のに対して、原判決はこの点について毫も判示するところがないというのであるが、

論旨の理由のないことは既に説示したところによつて明かである。

以上の理由により、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意

見により、主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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