最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)2883 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人小玉治行、同丹波景政の上告趣意第一点について、
論旨は憲法三一条違反を主張するけれども、その実質は単なる法令違反の主張に
帰し、適法な上告理由にあたらない(第一審判決が所論条例三条一項を引用したの
は、同条令四条に「前条の者のために」とあるので「三条一項所定の者のために」
ということを明かにするため掲示したに過ぎないことは判文の全趣旨から看取する
に十分である)。
同第二点について、
一、原判決が所論控訴趣意第四点について判断を遺脱したものであることは所論
のとおりである。論旨(イ)は右違法をもつて憲法三一条違反なりと主張するけれ
ども、その実質は単なる法令違反の主張に帰するのであるから、適法な上告理由に
あたらない。記録を調査すると、右控訴趣意第四点は事実誤認又は理由不備の主張
であるが、第一審判決に引用された証拠を綜合すると判示犯罪事実は十分に認定で
きるばかりでなく、訴訟記録並びに第一審で取調べた証拠によつても、第一審判決
に右第四点において主張するが如き事実誤認又は理由不備の違法は認められない。
従つて原判決に所論の如き違法があつてもこれを破棄しなければ著しく正義に反す
るものとは認められない。
二、論旨(ロ)も憲法三一条違反を主張するが、その実質は訴訟法違反の主張に
帰し、適法な上告理由にあたらない。
また記録を調査するも、本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められ
ない。
よつて刑訴四〇八条により主文のとおり判決する。
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この判決は裁判官全員一致の意見である。
昭和二八年三月二〇日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一
裁判官 栗 山 茂
裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 谷 村 唯 一 郎
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