大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)702 判決

主 文

被告人Aに対する原判決及び第一審判決並びに被告人Bに対する原判決

を破棄する。

各被告人を免訴する。

理 由

被告人両名の弁護久岡八の上告趣意及び被告人Bの弁護人土屋忠の上告趣意は末

尾添付のとおりである。

職権により調査すると、本件公訴事実は、被告人両名は共謀の上、連合国最高司

令官の承認、貿易庁長官の許可を得ず、且つ税関の免許を受けないで、鹿児島県大

島郡a村bから黒砂糖を密輸入しようと企て、被告人Bは自己名義で傭船した機船

C(一四噸)に自ら船長として乗り組み、昭和二四年一一月七日頃、宇治山田市c

から出航、同月一一日頃右bD港に到り、同所で黒砂糖約五三〇〇斤(大小約一〇

〇樽入)を積込んで帰航搬送し、同月二七日頃三重県志摩郡d港で陸揚して密輸入

をした、というのである。

そして右bは右犯行当時においては、関税法及び貿易等臨時措置令の適用につい

てともに外国とみなされていたのであるが、昭和二八年一二月二四日政令四〇七号

及び同月二五日大蔵通産省令四号により、同月二五日以降は、ともに外国とみなさ

れなくなり、本邦の地域とせられることとなつた。従つて同日以降は、本件の行為

は何ら犯罪を構成せず、行為の可罰性は失われたものであつて、刑訴三三七条二号

にいう「犯罪後の法令により刑が廃止されたとき」に当るものと解すべきことは、

昭和二五年(あ)第二七七八号同三二年一〇月九日大法廷判決の示すとおりである。

よつて弁護人の上告趣意に対する判断をするまでもなく、刑訴四一一条五号によ

り、被告人Aについては原判決及び第一審判決を、同Bについては原判決をいずれ

も破棄し、同四一三条、四一四条、四〇四条、三三七条二号により各被告人を免訴

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すべきものとし、裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

検察官 安平政吉出席

昭和三二年一二月一三日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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