大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和26(き)2 決定

主 文

本件再審の請求を棄却する。

理 由

被告人の再審請求の趣旨を熟読するに、その要旨は、最高裁判所の上告棄却の判

決により確定した第一審の有罪判決において、被告人の強盗傷人の事実認定の証拠

として挙げられてゐる被害者A、同Bの証言は、その陳述内容が甚だ不合理であつ

て虚偽の証言であるのみならず、被告人が右強盗傷人の犯人でないことについて前

各審において被告人に有利な点の審理が尽されていないから、再審を求めるといふ

に帰着する。

しかし有罪判決の証拠となつた証言が虚偽であるといふだけでは、確定判決に対

する再審請求の理由とはならないのであつて、その証言の虚偽であることがその証

人に対する確定判決により証明された場合に限り再審が認められることは、刑訴法

四三五条二号の規定により明かである。又審理不尽の主張は確定判決に対する再審

請求の理由とならないこというまでもない。従つて論旨は凡て理由がない。

よつて刑訴法四四七条一項に従い、裁判官全員一致の意見により、主文のとおり

決定する。

昭和二六年一〇月二〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!