大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(れ)1142 判決

主 文

原判決中被告人Aに関する部分を破棄する。

同被告人に対する事件を東京高等裁判所に差し戻す。

被告人B同Cの本件各上告を棄却する。

理 由

一、被告人B同Cの弁護人三浦寅之助同吉井元市の上告趣意について。

論旨中原審の裁判が迅速を欠き憲法三七条に違反するとの主張はたとえ所論のと

おりであつたとしてもそれは判決に影響を及ぼさないことが明らかであるから、上

告理由としてはその理由がなく(昭和二三年(れ)第一〇七一号同年一二月二二日

大法廷判決参照)またその余の主張は原判決の事実誤認又は量刑不当を非難するに

過ぎないものであつて上告適法の理由とならない。

一、被告人Aの弁護人桃井銈次同坂本英雄の各上告趣意は何れも刑訴四〇五条の上

告理由に当らない。

しかしながら職権をもつて按ずるに原判決はその理由中において被告人Aは昭和

二三年二月二三日頃肩書自宅においてCから同人の窃取したマニラロープ約二十貫

をその情を知りながら代金四千円で買受け以て賍物の故買をした旨の有罪認定をし

ながら主文においては右の点について同被告人に対し無罪の言渡をしているのであ

つて、右は判決主文と理由との間にくいちがいの違法があるのみならずその事由は

原判決を破棄しなければ著しく正義に反するものと認められる。よつて原判決中同

被告人に関する部分は刑訴施行法二条、三条の二刑訴四一一条一号旧刑訴四四八条

ノ二に従いこれを破棄し事件を原審に差し戻すべきものとしまた被告人B同Cの本

件各上告は刑訴施行法二条旧刑訴四四六条により何れもこれを棄却すべきものとす

る。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

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検察官 平出禾関与

昭和二七年七月一一日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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