大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(れ)1227 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人丹篤の上告趣意第一点について。

記録に徴するに、所論原審第三回公判調書に裁判所書記官の契印を欠如している

部分は、証拠調を終了した最後陳述の部分であるが(記録一四七丁裏より一四八丁)、

当該公判調書を通じて、その文字の墨色筆跡等から見て該調書は当該書記官によつ

て真正に作成されたものと認むるに十分であるから、右契印欠如の一事によつては

該調書を無効とすべきではない(昭和二三年(れ)第一〇八九号同年一二月九日第

一小法廷判決。判例集二巻一三号一七二五頁参照)。それ故論旨は採用の限りでな

い。

同第二点について。

所論は原審の専権に属する証拠の取捨選択を非難するものであつて、上告適法の

理由とならない。

同第三点について。

記録によつて審理の経過を見るに、第一審判決の宣告は昭和二四年五月一〇日で

あつて、第二審第一回公判期日は同二五年一二月九日、同第二回期日同二六年一月

三〇日、同第三回期日同年三月一日(結審)となつていて、必らずしも迅速を欠い

た裁判とはいゝえないばかりでなく、仮りに迅速を欠いた裁判であつたとしても、

ただそれだけでは判決に影響を及ぼすものとはいゝえないから、もつて判決破棄の

理由とはなし難い(昭和二三年(れ)第一〇七一号、同年一二月二二日大法廷判決。

判例集二巻一四号一八五三頁参照)。それ故論旨は採用し難い。

よつて、刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条に従い、裁判官全員一致の意見によ

つて、主文のとおり判決する。

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昭和二六年一二月七日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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