大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和26(れ)1263 判決

主 文

原判決を破棄する。

本件を福岡高等裁判所に差戻す。

理 由

検察官の上告趣意について、

原判決は、被告人等は、原判示のごとく押収にかかる革帯(証第三号)樫棒(証

第二号)及び縄(証第四号)を使用して、被害者に暴行を加えその結果、遂に死亡

するに至らしめた事実を認定し、右認定の証拠として押収にかかる右革帯、樫棒及

び縄の存在を判決に挙示しているにかかわらず、右物件については、原審公判にお

いて、適法に証拠調を施行した証跡のないことは上告人の指摘するとおりである。

しからば、原判決には適法な証拠調を経ない証拠を証拠として犯罪事実を認定した

違法があるものというべく右の違法は原判決の事実の認定に影響を及ぼすことは勿

論であるから、本件上告は理由あり、原判決は破棄を免れない。

よつて、刑訴施行法二条、旧刑訴四四七条、四四八条ノ二を適用し、全裁判官一

致の意見により主文のとおり判決する。

検察官 平出禾関与

昭和二六年一二月七日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!