最高裁判所第二小法廷 昭和26(れ)1310 判決
主 文
本件各上告を棄却する。
理 由
被告人A弁護人白石資明上告趣意について。
論旨第一点は事実誤認の主張であり第二点は量刑不当の主張であつて何れも上告
適法の理由でないから採用の限りでない。
被告人B弁護人井手諦一郎の上告趣意第一点について。
論旨は事実誤認の主張であるから上告適法の理由でない。
同第二点について。
所論は原判決が本件麻薬の授受による不法所持を被告人の売買によるものとの認
定をしたのは、被告人に対する千住警察署における訊問調書並びに検事の訊問調書
及び聴取書に基づくものであり、これが唯一の証拠となつているのである、そして
被告人は第一審以来公判廷においてはこれを否認しているのであるから、原審がこ
れを採つて証拠に供したのは被告人の自白を唯一の証拠として断罪した違法がある
というのであるが、原判決が証拠として挙示するところによれば、被告人に対する
検事の訊問調書の外原審公判廷における被告人並びに相被告人Aの供述及び司法警
察官作成の押収調書等の各証拠により本件犯罪事実を認定しているのであるから毫
も所論のような違法はない。
又論旨中被告人の判示所持は麻薬取締規則にいう所持にあたらないという主張が
あるけれども、右は独自の見解に立つて原審の認定を非難するのであつて採用に値
いしない。
同第三点について。
論旨は量刑不当の主張であり上告適法の理由にならない。
よつて刑訴施行法二条旧刑訴四四六条により主文のとおり判決する。
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この判決は裁判官全員一致の意見である。
検察官 岡琢郎関与
昭和二六年一〇月二六日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 栗 山 茂
裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 谷 村 唯 一 郎
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