大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和26(れ)2281 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人渡邊傅次郎の上告趣意第一点について。

本件窃盗被害品中に、所論のように所有者がその所有權を放棄して無主物となつ

たもののあることは、原判決の認定しないところであつて、(本件証拠によつても、

所論のような事実関係を認めなければならないものでもない。)論旨は、畢竟原判

決の認定しない事実にもとずいて、原判決を非難するものであつて、採用すること

はできない。

同第二点について。

記録を精査すれば、被告人は原審公廷において、判示同趣旨の供述をしているこ

とが明らかであり原判決舉示の証拠を綜合すれば、原判決摘示の事実を認定するこ

とができるのであつて、原判決には、所論のような証拠に基かないで事実を認定し

た違法ありとすることはできない。論旨は理由がない。

よつて刑訴施行法二条舊刑訴四四六条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

檢察官平出禾関與

昭和二六年一二月二八日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!