大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和26(れ)383 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人田坂戒三の上告趣意第一点について。

原判決挙示の各証拠を綜合すれば必ずしも判示窃盗の事実が認定し得ないことは

なく原判決には所論のような理由齟齬ないし理由不備の違法あることを発見し得な

いし証拠の取捨から事実の認定に至るまでの間において所論のような経験の法則違

背の違法あることも認められない。

よつて論旨は理由がない。

同第二点について。

証拠の取捨選択は事実審裁判所である原審の専権に属するところであり原判決挙

示の証拠によつて判示事実が認定し得ないことがないことは前叙のとおりであつて

所論は畢竟原判決が罪証に供していない資料に基いて原判決の事実誤認を主張する

に帰着する。しかしもとよりかかる論旨は上告適法の理由にならないから採用の限

でない。

よつて刑訴施行法第二条旧刑訴第四四六条により本件上告は理由がないものとし

て主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 松本武裕関与

昭和二六年五月二五日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

- 1 -

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!