大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和26(れ)490 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人家入經晴の上告趣意第一点について。

所論は量刑不当の主張であるから上告適法の理由にならない。

同第二点について。

記録を調査すると原判決記載の押収物件(昭和二三年押第一四二二号の一乃至三)

の存在することは明らかであるから論旨は理由がない。

被告人Bの弁護人武田松太郎の上告趣意第一点について。

原判決が証拠に採用した一審公判調書の被告人A及び同Bの供述記載は所論のと

おり特に予備弾倉について明示してはいない、しかし予備弾倉は判示拳銃の附属品

であることは明白であり一審公判調書中の「判事ハ被告人四名ニ対シ問之ハ此時昭

和二十三年押第一一〇号ノ一拳銃二、実弾三予備弾倉ヲ示ス、被告人Aハ答先刻云

タ拳銃及実包が御示シノモノデ、Bニ売ツタモノニ相違アリマセヌ……被告人Bハ

答私ガAカラ買受ケCニ二千円儲ケテ売ツタ拳銃実包ガ御示シノモノデアリマシタ」

との記載によつてみると被告人等の所論各供述は予備弾倉をも含めての供述である

と認められるのみならず原判決は証拠として押収にかかる予備弾倉の存在及びその

押収調書の記載をも掲げているのであるから原判決には所論のような虚無の証拠に

よつて事実を認めた違法なく論旨は理由がない。

同第二点について。

しかし原判決挙示の証拠によつて判示事実は十分に認定できるのであるから所論

は事実認定の非難に帰し上告適法の理由にならない。

同第三点について。

所論は量刑不当の主張であるから上告適法の理由にならない。

- 1 -

よつて刑訴施行法二条旧刑訴四四六条により主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

検察官 竹内壽平関与

昭和二六年六月二九日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!