大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(オ)389 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

本件売買が成立しかつ一〇万円の手附金が授受された昭和二四年七月三〇日の翌

々日である同年八月一日に、薪炭需給調整規則(昭和二三年農林省令七三号、以下

旧令という)が廃止され、木炭需給調整規則(同二四年回省令七四号、以下新令と

いう)が施行された事実、及び本件売買の履行期は契約成立の日から二ヶ月以内と

定められた事実は、いずれも原判決の確定したところである。論旨は、右契約当時

統制法規が改正されることを当事者において熟知しており、かつ契約の履行期は大

部分が新令施行後にまたがるものであるから、本件契約はむしろ新令の適用を受く

べきものであるとなし、旧令の適用あることを前提としてなされた原審の判断を非

難する。しかしながら、当事者が法令の改正を知つていたとの事実は原判決の確定

しないところであるばかりでなく、仮に所論の通り本件契約が新令の適用を受くべ

きものであるとしても、新令によれば、木炭の卸売業者は集荷業者からでなければ

木炭を買い受けることができないものであるのに(新令一四条四項)、上告人は卸

売業者であり被上告人は集荷業者たる群馬県燃料生産林産組合の一支部長であつて、

被上告人個人は集荷業者ではなく本件売買は個人たる被上告人と上告人との間にな

されたものであることは、原判決の確定したところであるから、前記契約が新令に

もまた違反するものであることは疑なく、したがつて所論の事実は原判決の結論に

何らの消長をも及ぼさぬものと解せざるを得ない。それゆえ前記所論は採用するに

足らない。また、その他の論旨は「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例

に関する法律」(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該

当せず、又同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認めら

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れない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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