大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和27(あ)1720 判決

主 文

原判決及び第一審判決を破棄する。

被告人両名を各懲役六月及び罰金七万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金千円を一日に換算した期間

その被告人を労役場に留置する。

第一審における訴訟費用は被告人両名の連帯負担とする。

本件公訴事実中モビール油買受の事実について各被告人を免訴する。

理 由

被告人Aの弁護人岡林次郎、同石井寛三及び高谷清一郎の各上告趣意並びに、被

告人Bの弁護人高谷清一郎の上告趣意は、末尾添附別紙記載のとおりであるが、

臨時物資需給調整法が所論の如き理由によつて昭和二三年四月一日から失効した

ものといえないことは、原判示の如く、当裁判所の判例とするところであるから(

昭和二五年(れ)第一七八五号同二六年三月一日第一小法廷判決)、右法律の失効

を前提とする、被告人Aの弁護人石井寛三、同高谷清一郎の上告趣意第一点及び被

告人Bの弁護人高谷清一郎の上告趣意第一点(論旨中甲、形式的違法の事実ありと

して、原判決は控訴趣意に対する排斥理由を明示していないと非難する部分がある

が、原判決は、その理由として右当裁判所の判例を引用しているのであるから、理

由の明示として十分である)は、いずれも採用するを得ない。

ところで、本件公訴事実中第一審判決摘示の第二及び第三の被告人等共謀による

モビール油買受の各事実については、右石井、高谷両弁護人等が論旨第二点におい

て主張するが如く、昭和二七年政令第一一七号第一条第八八号により大赦があつた

ので、刑訴四一一条五号、同四一三条但書、三三七条三号により、原判決及び第一

審判決を破棄し、右事実について各被告人を免訴すべきものである。

よつて第一審判決が適法に証拠により確定した右以外の大赦にかゝらない、判示

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第一、第四、第五の軽油及び重油買受の事実に対し、臨時物資需給調整法四条、一

条一項、石油製品配給規則(昭和二二年一〇月三一日総理庁令外一〇省令第一号)

四条、刑法六〇条、四五条、懲役刑につき同法四七条、一〇条、罰金刑につき同法

四八条二項(本件犯行後罰金等臨時措置法により罰金刑に変更があつたが、刑法六

条、一〇条により、軽い行為時法の刑による)を適用して各被告人を主文の如く量

刑処断し、罰金不完納の場合における労役場留置につき刑法一八条、訴訟費用の負

担につき刑訴一八一条、一八二条を適用して主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官 浜田龍信立会

昭和二八年二月一三日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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