大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和27(あ)4903 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人飯島豊の上告趣意は、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(上告趣意第

一点について。被告人の選任した弁護人百瀬武利が適法の公判期日通知をうけなが

ら原審第一回公判に出頭しなかつたため、裁判長は職権で弁護士矢吹幸太郎を弁護

人に選任して弁論させたこと((刑訴二八九条参照))は所論のとおりである。し

かし記録によれば不出頭の百瀬弁護人より所定の方式に従い公判期日の変更を求め

た形跡はないのみならず((刑訴規則一七九条の四及び五参照))、国選弁護人は

被告人の選任した百瀬弁護人提出の控訴趣意書にもとずき弁論をし、その控訴趣意

によれば新たな事実の取調を要求する趣旨でもないのであるから、原審の手続は被

告人の利益を害したとは考えられない。論旨は憲法違反を主張するけれどもその実

質は原審の訴訟手続を非難するものにすぎず、しかも右手続には前叙の如く何等の

違法もないのであるから、論旨は憲法違反の前提を欠くことになり採用できない。)

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和二八年三月二〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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