大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和27(あ)517 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人の上告趣意及び弁護人山口貞昌の上告趣意第一点は憲法違反をいうけれど

も、その実質は刑訴四一一条に該当する事由のあることを主張するに帰するので、

同四〇五条の上告理由に当らない。同第二点は憲法違反、同第四点は判例違反をい

うけれども、原判決の是認した第一審判決は被告人の公判廷における自白のみで事

実を認定しているわけではなく、これと他の多くの証拠とを綜合して事実認定をし

ているのであり、同判示の各犯罪事実はその挙示する証拠によつてこれを認めるこ

とができるから、所論はいずれもその前提を欠くものである。同第三点は単なる訴

訟法違反の主張を出でないものであつて、同四〇五条の上告理由に当らない。なお、

第一審判決が数個の犯罪事実を認定しながら、数多の証拠の標目を一括して挙示し

ていることは所論のとおりであるが、判文と記録とを照らし合わせて見ると、どの

証拠で、どの事実を認めたかが明白であるから、同判決には所論のような違法もな

い(昭和二五年(あ)第一〇六八号同年九月一九日第三小法廷判決、判例集四巻九

号一六九五頁参照)。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認めら

れない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和二八年六月一二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

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裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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