大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和27(あ)5724 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人高橋真三次の上告趣意第一点について、

所論は刑訴四〇五条の定める適法な上告理由に当らない。のみならず、原判決は

弁護人の審理不尽の控訴趣意の項において「被告人は本件犯行当時心神喪失は勿論

耗弱の状況もなかつたこと及び本件犯行につき何等緊急避難行為と目すべき点のな

いことを優に認めることができる……」と特に判断しているところである。そして

所論A医師の鑑定書は第一審では適法な証拠調べがなされており(記録五五一丁、

五五七丁)、原審では同証拠調べがされていないけれども、此点は新刑訴における

控訴審の規定上何等違法はないのである。そして右原審で証拠調べがなされていな

いからとて、右鑑定書に対する原審の判断遺脱がありということはできないのであ

る。

同第二点について、

原審は所論の判断を与えていること第一点説明のとおりであるから、所論判例違

反の主張はその前提を欠くものであつて理由がない。

同第三点並びに被告人本人の上告趣意について、

所論は何れも刑訴四一一条二号に該当する事由あることを主張するものであるが、

一件記録を十分調べたが第一審判決の量刑及び之を是認した原判決が右条項に該当

するものとは考えられないから、所論は採ることができない。

よつて刑訴四一四条、三八六条一項三号、一八一条により、裁判官全員一致の意

見によつて主文のとおり決定する。

昭和二八年四月三〇日

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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