大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和27(し)8 決定

主 文

本件特別抗告を棄却する。

理 由

憲法三二条は、すべて国民は憲法又は法律に定められた裁判所なる司法機関によ

つてのみ裁判を受ける権利を有し、裁判所以外の機関によつて裁判をされることの

ないことを保障したものであつて、裁判所の裁判官が裁判事務を行う場所まで規定

したものではない。このことは当裁判所の判例の趣旨に徴し、極めて明かである(

昭和二三年(れ)第五一二号、同二四年三月二三日大法廷判決参照)。従つて、本

件において第一審裁判所たる甲府簡易裁判所が憲法並びに法律に定められた裁判所

である以上、その裁判官が自宅その他裁判所の建物外において、裁判事務を行つた

からとて、右憲法の条項に違反するものでないことはいうまでもないところであつ

て、論旨は理由がない。

よつて、裁判官全員一致の意見を以つて主文のとおり決定する。

昭和二七年二月二二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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