大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和27(オ)1070 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人小林亀郎の上告理由第一、二点について。

上告人は、参加人会社から、同会社の被上告人に対する工事請負代金債権の取立

の委任を受けたものに過ぎないことは、原判決の確定するところである。とすれば、

上告人が、右委任に基いて自己の名をもつて、被上告人に対し、右債務の履行請求

の訴訟を実施する権能のないことは当然であつて、これと同旨に出でて、上告人の

本訴請求を排斥した原判決は正当である。そうして、右のように、上告人の本訴請

求を容認できないことは、上告人の原審における主張自体からして、明瞭なのであ

るから、たとえ、被上告人が原審において、特にこの点を争う旨を表示しなかつた

としても、右原判決の判断をもつて、所論のように、民訴一八六条に違反するもの

とすることはできない。また、所論のように、原判決が、前示委任が解除せられた

かどうかの点を判断しなかつたことをもつて違法とすることはできない。論旨摘示

の判例はいずれも本件に適切でない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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