大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和28(あ)2633 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人市川達朗の上告趣意第一点について

記録によると、所論司法警察員に対する被告人の供述調書は、第一審公判におい

て、被告人及び弁護人とも証拠とすることに同意した書面であり(五七一丁乃至五

七三丁)、しかも右調書記載の被告人の供述が所論の如く、強制等による虚偽の自

白と認むべき形跡はないから、所論違憲の主張は前提を欠くものである。そして所

論控訴趣意を検討しても、その論旨を所論の如く憲法違反の主張と認めることはで

きないから、これに対し憲法適否の判断をしなかつた原判決を違法ということはで

きない。従つて論旨は総て採用するを得ない。

同第二点について

論旨は、訴訟法違反若しくは事実誤認の主張で、総べて刑訴四〇五条の上告理由

に当らない。しかも所論刑訴規則二四六条後段によれば、控訴趣意の要旨を判決書

に記載する場合において、適当と認めるときは、控訴趣意書に記載された事実を引

用することができるのであるから、論旨一は理由がなく、次に所論の控訴趣意が違

憲の主張と認められず、従つて原判決に判断遺脱の違法のないこと、前論旨第一点

に対し説示したとおりであるから、論旨二も理由がなく、また所論の事実について

は、第一審判決挙示の証拠に徴し十分認定することができるから論旨三も採用する

を得ない。

被告人本人の上告趣意について

論旨は、事実誤認の主張で刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を精査しても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

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よつて同四〇八条一八一条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二八年一〇月二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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