最高裁判所第二小法廷 昭和28(あ)271 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人渋谷又の上告趣意第一点は判例違反をいうけれども、判例を明示していな
いのであつて、所論は単なる訴訟法違反の主張に帰し、適法な上告理由と認められ
ない。同第二点は原判決の認定に副わない事実誤認の主張であつて、刑訴四〇五条
の上告理由にあたらない。なお、原判決は所論証人Aの証言を採用して、原判示配
電会社は本件火災につき責任があると判示しているのである。しかし、右会社側に
責任があるからといつて、被告人に全然責任がないと即断することのできないこと
も、原判決の説示するとおりであるから、本件について刑訴四一一条を適用すべき
ものとは認められない。
よつて、刑訴四一四条三九六条により、裁判官一致の意見で主文のとおり判決す
る。
この公判期日には検察官佐藤欽一が出席した。
昭和二九年九月一〇日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一
裁判官 栗 山 茂
裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 谷 村 唯 一 郎
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