大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和28(あ)3041 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人渡部喜十郎の上告趣意について。

憲法三七条二項が、被告人の反対尋問を受けない証人等の供述書、供述録取書を

証拠とすることを、被告人が反対尋問を請求しない場合でも、絶対に禁じる趣旨で

ないことは、当裁判所大法廷のくりかえし判例とするところである。(昭和二三年

(れ)八三三号同二四年五月一八日大法廷判決、集三巻六号七八九頁・昭和二三年

(れ)一〇六九号同二五年九月二七日大法廷判決、集四巻九号一七七四頁参照。)

従つて所論違憲の主張が理由のないことは明らかであり、所論は結局証拠書類の信

憑力を争う事実誤認の主張に帰し、適法な上告理由にあたらない。

被告人の上告趣意について。

所論は違憲をいうけれども、裁判所が被告人の証人申請を却下したからといつて、

ただちに憲法三七条二項違反の問題を生じないことは、当裁判所のくりかえし判例

とするところであるし、その他所論の実質はすべて事実誤認又は単なる法令違反の

主張に帰し、適法な上告理由といえない。

また記録を調べても本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条一八一条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二八年一〇月一六日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

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裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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