大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和28(あ)3924 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

当審における訴訟費用(被告人Aの弁護人に支給した分)は被告人Aの

負担とする。

理 由

被告人Aの弁護人日野魁の上告趣意の第一点は改正前の麻薬取締法第四条第三号

が憲法の精神に違反するというだけで、具体的に日本国憲法の条規を明示しない主

張であるから、上告理由として不適法である。次に(同第二点)被告人Aは学問研

究のためでなく、営利の目的を以て本件麻薬を売買又は譲渡したものであることは

原判決の判示するとおりであつて、所論違憲の主張は本件に適切でなく従て上告理

由として不適法である。同第三点は事実誤認の主張であつて刑訴四〇五条の上告理

由に当らない。

被告人Bの弁護人出口富三の上告趣意は違憲をいうが、その実質は量刑不当の主

張に帰し刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても何れも刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和三〇年一〇月七日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

裁判官 池 田 克

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!