大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和28(あ)5398 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人の上告趣意について。

所論第一審における被告人及び弁護人の主張に対しては、原審は証拠にもとずき

詳細に事実関係を認定した上、「所論のように板谷弁護士から本件差押標示木札を

除去しても差し支えないと云われた事実があつたとしても、この一事によつて被告

人が右仮処分を無効のものと誤信したと認めることはできないし、又本件差押標示

木札を除去しても差し支えないと誤信したとみとめることはできない」と判示し、

原審自ら、その判断を明示しているのであつて、たとえ「一審判決がこの点に関す

る判断を示さなかつたことをもつて違法でない」とする原審の法律上の見解に所論

のようなあやまりありと仮定しても、既に被告人にその主張のような誤信の事実の

ないことを動かすべからざるものとする以上、右は原判決の主文に何ら影響すると

ころのないこと明らかであるから、この点に関する上告論旨はとるに由なきもので

ある。また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三一年七月一三日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

裁判官 池 田 克

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