大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和28(れ)51 判決

主 文

原判決を破棄する。

被告人を罰金五千円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金百円を一日に換算した期間、

被告人を労役場に留置する

理 由

弁護人宇和川浜蔵の上告趣意について、

原判決が連続一罪をなすものとして確定した本件公訴事実中、白塩につき統制額

を超えて買受けた罪(原判決の引用する第一審判決摘示(八)の(イ)の事実)に

ついては、その統制額は昭和二七年四月二八日政令第一一七号大赦令の施行当時に

はなお存続していたのであるから、同令一条八七号但書により、大赦にかからない

のみならず、右統制額は同年七月三一日政令第三一九号物価統制令施行令(翌八月

一日より施行)附則二項により物価統制令施行規則が廃止されると共に廃止された

けれども、物価統制令自体は未だ廃止されていないのであつて、旧刑訴三六三条二

号にいわゆる「犯罪後ノ法令ニ因リ刑ノ廃止アリタルトキ」にあたらないことは、

当裁判所の判例の趣旨とするところである(昭和二三年(れ)第八〇〇号、昭和二

五年一〇月一一日大法廷判決参照)。 従つて、この点に関する論旨は理由がない。

しかし、前記公訴事実中、木炭につき統制額を超えて販売した罪(前回第一審判決

摘示(八)の(ロ)の事実)については、前記大赦令により大赦があつたので、こ

の罪については免訴すべきこと所論のとおりであり、結局本件上告は理由があるも

のといわなければならない。よつて旧刑訴四一五条、四四七条、四四八条に従い、

原判決を破棄し、右大赦にかかる罪については被告人を免訴することとし(但し大

赦にかからない罪と連続一罪をなすものとして起訴されたものであるから、特に主

文において免訴の言渡をしない)、大赦にかからない罪については原判決の確定し

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た事実(その引用した第一審判決摘示(八)の(イ)の事実)に物価統制令三三条、

三条、七条、同令施行規制八条、塩専売法二〇条、塩売捌規則一一条(昭和二四年

法律第一一二号塩専売法附則二項)を適用し所定刑中罰金刑を選択し(罰金等臨時

措置法二条は刑法六条一〇条により適用しない)、なお罰金の換刑処分につき刑法

一八条を適用し、裁判官全員一致の意見により主文のとおり判決する。

検察官 安平政吉関与

昭和二九年四月九日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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