大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和28(オ)647 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人鍛冶良作、同鍛冶良道の上告理由について。

自作農創設特別措置法六条五項の公告には、単に買収計画を定めた旨の記載があ

れば足り、買収すべき農地、買収時期、対価の記載がなければならないものでない

ことは、当裁判所の判例とするところである。(昭和二五年(オ)第一一三号同二

六年八月一日大法廷判決)従つて、買収農地の所有者の氏名も記載する必要のない

ものと解すべきであり、また同条の買収計画について、所有者に特段の通知をする

必要のないことは、同条の文理上から明白である。かつ、この理は同法一五条三項

によつて、六条五項の規定が準用せられる附帯買収計画の場合においても同様であ

ると解すべきである。ひつきよう、右公告は買収計画の定められたことを農地所有

者その他の関係者に知らしめ、これらの者に同条五項の書類の縦覧を促す意味をも

つに過ぎず、関係者等をして右書類の縦覧によつて所要事項を周知せしめんとする

法意であつて、右解釈を目して憲法に違反するというべきでないことは、前掲大法

廷の判決の趣旨から推しておのずから明らかである。

本件買収対価の不当なことについては、上告人は原審において何等主張しないと

ころであるから、この点に関する論旨は採用の限りでない (なお、昭和二五年(

オ)第九八号昭和二八年一二月二三日最高裁判所大法廷判決) また、かりに買収

農地の所有者が買収計画に関する公告を看過して、それがために所論出訴期間を徒

過したとしても、所有者は、農地買収処分の通知を受けた後においても、買収処分

の取消を求める訴を提起し、その訴訟において買収計画の適否についても裁判所の

判断を受けることができるのであるから(昭和二四年(オ)第四二号昭和二五年九

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月一五日第二小法廷判決)所論裁判を受ける権利を奪われるとの論旨はその前提を

欠くものといわざるを得ない。

その余の論旨は「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」

(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、又同法

にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

裁判官 池 田 克

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