大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和29(あ)24 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告本人の上告趣意は刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

弁護人尾中勝也の上告趣意は、原審において弁護人の証人申請を却下しその取調

をしなかつたことは違憲であると主張するが、裁判所が証人の申請を必要なしと認

めて却下しその尋問の機会を失わしめたからといつて、憲法三七条二項に違反する

ものではなく、またこの一事をもつて裁判所が憲法三七条一項にいわゆる公平な裁

判所でないということはできないことは、当裁判所屡次の判例(昭和二三年(れ)

八八号、同年六月二三日大法廷判決、昭和二二年(れ)四八号、同二三年五月二六

日大法廷判決等)の趣旨に徴し明らかである。論旨は理由がない。また記録を調べ

ても何れも刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二九年四月二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!