大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和29(あ)3903 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人川崎友夫の上告趣意第一点について。

所論は第一審における証拠調手続の判例違反を主張するのであるが、この主張は

原審において主張し得べきものであるにかかわらず、控訴趣意において主張せず従

つて原審の判断を経ていないものであるから、適法な上告理由とならない。のみな

らず記録を調べると所論第一審の証拠調手続は所論引用の判例の趣旨に合致するこ

とが認められるから、論旨は採るを得ない。

同第二点について。

所論指摘の原判決適条中、刑法四六条一項とあるのは、同条二項の誤記であるこ

と明白である。けだし原審は無期懲役刑を選択する旨明示しておるのであるから、

死刑をもつて処断する場合の同条一項を適用する筈がないからである。従つて所論

判例違反の主張はその前提を欠き採用できない。

同第三点について。

所論は結局事実誤認の主張に尽きるのであつて、刑訴四〇五条所定の適法な上告

理由に当らない。

なお記録を調べても、本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められな

い。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和三〇年五月一三日

最高裁判所第二小法廷

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裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

裁判官 池 田 克

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