大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和29(し)22 決定

主 文

本件特別抗告を棄却する。

理 由

申立人Aの特別抗告理由(後記)について

憲法三七条一項にいわゆる「公平な裁判所の裁判」とは偏頗や不公平のおそれの

ない組織と構成をもつた裁判所による裁判を意味するものであつて、個々の事件に

つきその内容実質が具体的に公正妥当なる裁判を指すものでないことは、当裁判屡

次の判例が示すところであり(昭和二二年(れ)四八号同二三年五月二六日大法廷

判決集二巻五号五一一頁参照)、本件特別抗告理由は憲法の右条項七六条違反をい

うが、その実質は原決定の抗告理由に対する判断の不当を非難する訴訟法違反の主

張に帰するものであつて、特別抗告適法の理由に当らない。

よつて刑訴四三四条、四二六条一項により裁判官全員の一致した意見で主文のと

おり決定する。

昭和二九年六月三〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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