最高裁判所第二小法廷 昭和29(オ)666 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人岩田満夫の上告理由について。
原判決の認定した事実によれば、D石鹸株式会社が被上告人に対して負担する売
掛代金債務に対し、同社代表取締役である上告人が個人として重畳的に該債務を引
受け、その担保として被上告人宛、額面十万円九通及び十二万五千八百円一通の約
束手形を振り出した(後十万円は弁済)というのであるから、本件は所論更改と認
められる場合に該当しないこと明らかである。所論引用の判例は「手形以外の債務
を手形債務に変更」した場合、即ち「債務の履行に代えて振出された」と認められ
る場合に関する判例であるから、本件には不適切である。論旨はひつきよう原審の
前示認定を非難するに帰し、採用の限りでない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 池 田 克
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