大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和30(あ)1672 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人霜山精一、大竹武七郎の上告趣意第一点について。

原判決は、刑訴規則二四六条の規定に従つて控訴趣意書の記載を同判決中に引用

したにとどまるのであつて原判決において論旨引用の当裁判所判例と牴触する判断

を示したものではないから、論旨は、適法な判例違反の主張とはみとめられない。

同第二点について。

単なる法令違反の主張であつて、刑訴四〇五条の適法な上告理由とならない。

同第三点について。

原判決は、第一審判決認定にかかる所論の事実関係に対し、右は「金員調達や金

員交付に至るまでの経緯を叙したものと解すべきであり、特に昭和二八年三月二三

日頃被告人A及びBと会見した顛末は、所論のように右三名が選挙人及び選挙運動

者に対し、投票及び投票取纒めの報酬及び資金を供与することを協議して共謀した

旨を判示した趣旨ではないと解するを相当とする。記録を精査しても、原判決(第

一審判決を指す)の右認定に誤謬ありと認むべき資料はない」と判示しているので

あつて、所論は原判決の右認定を争い被告人等に右のごとき共謀関係の存すること

を前提として原判決の判例違反を主張するものであつて、ひつきよう原判決の認定

に添わない主張というの外なく原判決は、何ら従前の判例に反する解釈を示したも

のではないから、所論判例違反の主張は適法でない。

同第四点について。

所論は結局原審の事実の認定を非難するに帰着し、引用の判例は本件に適切でな

い。

同第五点について。

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量刑の事情に属する事項の判断については、犯罪を構成する事実に関する判断と

異り必ずしも、刑訴法に定められた一定の法式に従い証拠調を経た証拠にのみよる

必要のないことは当裁判所の判例とするところであるのみならず(昭和二三年(れ)

第一四一四号同二四年二月二二日第二小法廷判決)所論電報訳文が本件において所

論のように量刑の資料とされたことはこれをみとめるべき今証拠がないのであるか

ら論旨は採用することはできない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三一年四月二五日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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