大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和30(あ)2105 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人霜山精一、同大竹武七郎の上告趣意(一)について。

原判決は被告人Aの罪となるべき事実として判示第一乃至第七の公職選挙法違反

の各犯罪事実を認定し、その証拠として「判示事実全般について」と題して所論の

ように多数の証拠を一括挙示しているほか、「判示各項目に対応する証拠として」

と題して個別的に各判示事実に対応する証拠を挙示しているのである。そして右個

別的に挙示せられている証拠を検討してみると、その証拠のみで優に各判示事実を

認めることができ、敢えて「判示事実全般について」と題して挙示せられている証

拠をまつを要しないのである。しかるに論旨引用の各判例は数個の犯罪事実につい

て多くの証拠の標目を一括して掲げるにとどまる場合に関するもので、いずれも本

件とはその類を異にするから、所論判例違反の主張は前提を欠き採用できない。

同(二)について。

所論は量刑不当の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

被告人Bの弁護人中村三四郎の上告趣意第一点について。

所論は、原判決が被告人の検察官に対する不当長期拘禁後の供述(自白)調書を

証拠として有罪を認定したと主張するけれども、原審において主張せられず、従つ

てその判断を経ない事項であるから、適法な上告理由とならない。(のみならず、

被告人に対する司法警察員の第一回乃至第四回供述調書によれば、被告人は既に司

法警察員に対して本件犯罪事実を自白しているのであつて、所論検察官に対する自

白が、不当長期拘禁後の自白であるとは認められないから、違憲の主張は前提を欠

く。)

同第二点について。

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所論は、事実誤認、量刑不当の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三〇年一〇月一〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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