大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和30(あ)2906 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告本人の上告趣意について。

所論は要するに事実誤認、量刑の不当、証拠の取捨判断に対する非難、その他単

なる法令違反の主張に過ぎないから刑訴四〇五条の上告理由に当らない。なお、本

件記録に基いて、第一審判決及び原判決を検討してみても、被告人主張の如き事実

誤認の点は認められない。そして、犯行当時被告人に殺意があつたこと及び当時被

告人が心神喪失乃至心神耗弱の状態にあつたものということができないことは、記

録に徴し明らかであつて、この点についての原審の判断は相当である。そして、被

告人の被害者Aに対する殺意をもつてなした暴行と右被害者の死亡の結果との間に

原判示の如き因果関係のあることを認めた原審の判断は相当であつて、右被害者に

対する関係においても、被告人は殺人罪の刑責を免れ得ないものである。また、本

件において、精神鑑定の申請を却下したことは、所論のように妥当を欠く措置であ

るということはできない。

弁護人南出一雄の上告趣意一について。

所論は、量刑不当の主張であり、適法な上告理由に当らない。

同二について。

所論は、事実誤認の主張及びこれを前提とする法令違反の主張に過ぎないから、

上告適法の理由に当らない。

また本件につき記録を調べても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三一年七月一三日

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最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 谷 村 唯 一 郎

裁判官 池 田 克

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