大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和30(あ)897 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人本人の上告趣意第一、二点は、いずれも違憲を主張するが、原審において

所論再鑑定の申請を採用しなかつたのはその必要を認めなかつたことによるのであ

つて、記録を調べてもその採否を決定するについて被告人を差別待遇したと認める

べき何等の証跡なく、また、所論の検証並びに証人尋問の際に被告人が弁護人と共

に立会していること記録上明らかであつて、被告人に対し右証人に対する尋問の機

会を与えなかつたことを疑うに足る形跡は一つもなくその他所論の各違憲の主張を

採用すべき理由を発見し得ない(憲法三七条一項にいわゆる公平な裁判所の裁判の

意味及び同条二項の規定によつて裁判所が被告人側の申請にかかる証人の総てを取

調べるべき義務を負うものでないことは既に当裁判所屡次の判例とするところであ

る)そして同第三点は、結局、事実誤認の主張に外ならないのであつて刑訴四〇五

条の上告理由に当らない。

弁護人大西重喬の上告趣意は、判例違反を主張するがその実質は単なる法令違反

の主張に帰するのであつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べて

も同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条一項但書により裁判官全員一致

の意見で主文のとおり決定する。

昭和三〇年六月一五日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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裁判官 谷 村 唯 一 郎

裁判官 池 田 克

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