大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和30(オ)292 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

参加によつて生じた費用は補助参加人の負担とする。

理 由

上告理由第一点及び第二点について。

論旨は原判決が、上告人は本訴について当事者適格を有しない旨判断したことを

非難するに帰する。記録に徴するに、上告人の本訴請求は、福島県知事が自作農創

設特別措置法によつて、本件土地を補助参加人の所有地として昭和二二年一〇月一

日附をもつてした買収処分の無効確認を求め、あわせて上告人に対する所有権移転

登記を求めるものである。しかし、上告人の主張によれば、上告人は右買収処分に

よつて本件土地の所有権が国に帰属した後に補助参加人から贈与を受けたが、その

贈与による所有権の移転については知事の許可を得ていないというのであるから、

かりに本件買収処分が無効であつたとしても、農地法三条の規定により本件土地の

所有権が上告人に帰することはないのである。それ故原判決が上告人は本訴につい

て当事者たる適格を有しないと判示したのは正当である。論旨は原判決を種々論難

するけれども、結局原判決の趣旨を理解しないか上告人独自の見解に立つものとい

うよりほかはなく到底採用することができない。

同第三点について。

論旨は、原判決が参加人Cに対し何等の判断を示さないことを非難するのである

が、記録に徴するに、右参加人は上告人を補助するため参加の申出をしたこと、申

出書の記載によつて明白であるところ、同人は上告人を補助するために何等特段の

主張をしていないのであるから、原判決が同人に対し特に判断を示さないのは当然

である。論旨は到底採用の限りでない。

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その他の論旨は、結局本件買収処分の違憲無効を主張するに帰するのであるが、

前述のように上告人は本訴を提起するについての適格を有しないものであるから、

その主張の当否について判断すべき限りではない。

以上説明のとおり、本件上告は理由がないから、民訴四〇一条、九五条、八九条、

九四条後段に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

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