大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和30(オ)357 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士吉野辰雄の上告理由は別紙のとおりである。

上告理由第一について。

(1)論旨は、上告人は故意に履歴書に不実の記載をしたのではなくD校長の言

に従つて記載した旨を主張するけれども、かかる事実は原判決の認めない事実であ

る。論旨はまた、上告人が仮に履歴書に故意に不実の記載をしたとしても、上告人

の経歴能力等について評価を誤らせる虞のある程度のものではない旨を主張するけ

れども、原判決の認定した不実の記載は、右評価を誤らしめるに十分である。論旨

は理由がない。

(2)、(3)論旨は要するに原審の専権に属する事実認定を非難するのであつ

て採用することができない。

同第二について。

論旨は、他の職員にも履歴書に不実の記載をした者があるにかかわらず、上告人

のみを懲戒免職処分に附したのは憲法一四条に違反する旨を主張するのである。

しかし、不実の記載の程度は人毎によつて異るのは当然であり、また上告人に対

する懲戒の理由は履歴書の不実の記載のみではないのであるから所論違憲の主張は

前提を欠くものといわなければならない。

以上説明のとおり本件上告は理由がないからこれを棄却することとし、民訴四〇

一条、九五条、八九条に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

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裁判官 池 田 克

裁判官 奥 野 健 一

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