大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和30(オ)55 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人石動丸源六の上告理由第三点について。

所論引用の大審院判例は、「登記簿上他人名義となり、公租公課も他人によりて

納付せられある土地」につき、所有の意思を以てする占有の成立することを絶対に

否定するものではなく、特別の事由ある場合にこれを認むべしとするものに外なら

ない。そして原審が引用する第一審判決理由において認定する事実は、右の特別の

事由に当るものと認められるから、原審が所論のように判示し、本件不動産につき

被上告人等先代Dの所有の意思による占有ありとした点には、判例違反、理由不備

の違法は認められない。論旨は理由がない。

その他の論旨は、原審における証拠の採否、事実認定を非難するか、記録上原審

において上告人が主張したとは認められない事実を前提とするものであつて上告適

法の理由と認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

裁判官 池 田 克

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