大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和31(あ)3207 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

弁護人辻富太郎の上告趣意第一点について

所論は憲法三七条一項違反を主張するけれども、同条項の公平な裁判所の裁判と

は、構成その他において偏頗のおそれなき裁判所の裁判を意味するものであること

は大法廷判例(昭和二二年(れ)一七一号同二三年五月五日大法廷判決、集二巻五

号四四七頁)の示すところであつて、所論の如き事由を以て、原判決が憲法三七条

一項に違反するということはできない。

同第二点について

所論は判例違反を主張するけれども、原審で主張判断なき事項に関する主張であ

るのみならず、第一審判決挙示の証拠によれば、被告人両名共同収賄にかかる判示

第一(一)については被告人Aは五万五〇〇〇円、同Bは四万五〇〇〇円、第一(

二)については被告人Aは一五万五〇〇〇円、同Bは四万五〇〇〇円を分配取得し

た事実が明らかであり、被告人両名に対する追徴金額は右分配額に各自単独収賄に

かかる金額を加算したものであることが明白である。所論は採用できない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三四年二月一三日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!