大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和31(あ)4584 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人奈賀隆雄の上告趣意第一点について。

原判決の原本には、「原判決を破棄する。被告人を、判示第一の罪につき懲役二

月に、判示第二の罪につき懲役二月に、判示第三の罪につき懲役三月に、判示第四

の罪につき懲役三月に、各処する。但し此の判決確定の日より三年間右各刑の執行

を猶予する。」旨記載されており、原審が、被告人に対し判示第四の罪につき懲役

四月を言い渡し、判決言渡後に判決書の誤を訂正した旨の所論事実は、記録上これ

を認めることができないから、所論違法、違憲の主張はその前提を欠き、論旨は採

用できない。

同第二点及び第三点について。

原判決は、その主文において、被告人を判示第四事実につき懲役三月に処する旨

を表示しているけれども、理由の罪となるべき事実の第五として日本専売公社より

たばこ小売人として指定されない被告人が製造たばこ五〇一個を所持し、販売の準

備をした旨の事実を認定した上、法令の適用中で被告人の判示第四の所為はたばこ

専売法二九条二項、七一条五号前段に、第五の所為は同法二九条二項、七一条五号

後段に該当するので、所定刑中懲役刑を選択し、判示第四、第五の罪は刑法四五条

前段の併合罪であるから、同法四七条本文、一〇条により犯情の重い判示第四の罪

の刑に法定の加重をした刑期範囲内でこれを処断すべく、被告人を判示第四、第五

を併合した罪につき、懲役三月に処する旨を判示していること判文上明らかである。

してみると、原判決が前示のようにその主文で、判示第四の事実につき懲役三月

に処する旨を表示したのは、判示第五の事実をも含めたもの、すなわち、同事実に

ついても被告人に対し有罪の言渡をしたものと解せられる。従つて、原判決が、被

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告人に対し判示第五の犯罪にかかる所論押収にかかる証第二号たばこ五〇一個を没

収する旨の言渡をしたことは相当であるから、所論違憲、違法の主張はその前提を

欠き、論旨は採るを得ない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三三年七月二五日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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