大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和31(オ)1104 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

論旨は、原審の民法一一〇条不適用を非難するが、その適用の余地のないことは

原審の確定した被上告人がその成年に達した後は不在中であつても母Dに全然代理

権を授与したことがなかつた事実、所論印章が被上告人不知の間に使用されたもの

であつて係争の借財、同関係処分行為のため被上告人から母Dに交付されたもので

なかつた事実等から明らかであつて、此の点につき所論違法なく論旨は理由がない。

論旨は、原審の民訴三八二条不適用を非難するけれども、第一審において提起さ

れた反訴につき控訴審において訴の変更が為される場合は同法三七八条により同法

二四〇条、二三二条が準用され、右二三二条所定の要件の充足される限り相手方の

同意を要しないと解すべきであり、従つて原審が右三八二条を適用しなかつたのは

相当であつて、論旨は理由がない。

その余の論旨はすべて、原判決に影響を及ぼすことの明らかな法令の違背を主張

するものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 池 田 克

裁判官 奥 野 健 一

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