大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和31(オ)528 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人赤井力也の上告理由について。

所論は、原判決が本件為替手形の裏書人である原審控訴人株式会社Dと被裏書人

である被上告人との間の裏書の原因関係につき判断を示していないというのである

が、手形上の権利は原因関係の消滅等によつて当然に影響を受けるものではなく、

たゞ当該原因関係の直接の当事者たる手形債務者においてこれを手形金の支払を拒

む理由となし得る場合があるにとゞまるのであるから、上告人において、本件手形

の所持人である被上告人に対し、自己と直接の関係のない前記両者間の裏書の原因

関係の消滅を主張して手形金の請求を拒むことができないことは明らかであり、右

と同様の理由により上告人の抗弁を排斥した原審の判断は正当であつて、所論は採

るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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