大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和31(オ)649 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由は本判決末尾添付の別紙記載のとおりである。

右上告理由第一点について。

原判決挙示の証拠によれば、原判示の乙地については所論調停によりあらたに上

告人のため賃借権が設定せられたものと認めることができるのみならず、右賃借権

設定については当時施行中の農地調整法四条の適用があるものとした原審の判断は

正当である。

論旨は、原審が適法にした事実の認定を争い、原判示にそわない事実を前提とし

て原審の判断を攻撃するものであつて、とることを得ない。

同第二点について。

農地調整法四条の許可又は承認が賃借権設定の有効要件である場合には、賃借権

の存在を主張する当事者において右有効要件の具備を主張立証すべきこと論をまた

ない。ところが、所論Dの証言その他原審にあらわれた証拠中右有効要件の具備を

確証するに足りるものは見当らないから、原判決がこれを理由として乙地につき所

論賃借権の成立を認めなかつたのは正当であつて、所論のような違法はなく、論旨

は理由がない。

同第三点について。

所論は、憲法違反をいうけれども、これを要するに、原判決が所論調停の効力を

一部否定し当事者においてこれを遵守する要なきものとしたのは法律上の判断を誤

つたものであるというに帰着し、その実質は単なる法令違反の主張をいでないもの

と認められるのみならず、原判決の右判断に誤りのないことは前記上告理由第一、

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二点について説示したところから明らかである。それ故論旨はとることを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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