大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和31(オ)721 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人鍛治利一の上告理由第一点について。

所論は原判決の適法にした証拠の取捨、事実の認定を非難するものであつて上告

適法の理由とならない。

同第二点について。

所論原判決認定の事実関係からして本件家屋をいわゆる併用住宅と断定すること

はできないのであつて、本件家屋に地代家賃統制令の適用ありとの所論はその前提

を欠くというの外なく採用することはできない。

同第三点について。

原判決は、所論の点については、判示のようにしさいに証拠内容を検討した上、

結局上告人Aがその主張のような改造費を支出した事実はみとめられない。その改

造工事についても工事費用中如何なる部分が必要費で、如何なる部分が有益費にあ

たるか、また、有益費につきその価格の増加が現存するか否かについてはこれを判

定する証拠がないとしているのであつて、この点に関し原判決に所論のような釈明

不十分の違法ありとすることはできない。(引用の判例は事案を異にし本件に適切

でない)

上告代理人真田幸雄の上告理由第一点について。

論旨は原判決の証拠の取捨、事実の認定を非難するものに帰し、上告適法の理由

とならない。

同第二点について。

上告人が原判示家賃の不払について、無過失であつたとの点は、原審において主

- 1 -

張立証せられなかつたところであつて論旨は採用することはできない。

同第三点について。

上告代理人鍛治利一の論旨第三点について説明したところによつてその理由のな

いことはあきらかである。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!