大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和32(あ)1085 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人三原道也の上告趣意第一点は、単なる法令違反の主張であり、同第二点は

判例違反をいう点もあるが原判決は挙示の判例の趣旨に相反する判断を示したもの

とは認められない。その余の論旨は単なる法令違反の主張であつて、結局いずれも

適法な上告理由に当らない。(なお被告人は株式会社A銀行B支店長であつて、原

判示C株式会社の発起人D及び同E等から、本件小切手が、小切手資金の裏付なく

して振出されたいわゆる空小切手であることの情を打ち明けられ、これにより株金

の払込があつたものとしてその保管金証明書の発給ありたい旨懇請されて、これに

応じたものである以上、預合に応じた罪の刑責を免れ得ないこというまでもない。

本件小切手がいわゆる空小切手であつても、小切手であること勿論であり、これを

受領して株金保管金証明書を発行した右A銀行B支店はその証明した払込金額につ

き払込がなかつたことを以て右C株式会社に対抗し得ないことは所論のとおりであ

るが、そのことと右犯罪の成否とは別問題である。原判示の趣旨とするところもこ

れと同一である。)

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のと

おり決定する。

昭和三五年六月二四日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

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裁判官 奥 野 健 一

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