大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和32(あ)1407 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人松本善明の上告趣意第一点について。

第一審判決が証拠に採用しているAの検察官に対する供述調書が強制、強要によ

りなされた旨の事実は、記録上これを認めるに足る事跡がないから、所論憲法三八

条二項違反の主張はその前提を欠き、また、Aがかりに、所論のように勾留後一〇

日目の自白であるとしても、本件の事案に則してみると、当裁判所大法廷累次の判

例の趣旨に徴し(昭和二二年(れ)三〇号同二三年二月六日宣告、集二巻二号一七

頁、昭和二二年(れ)二七一号同二三年六月三〇日宣告、集二巻七号七一五頁等)、

右自白は不当に長く拘禁された後の自白であるとはいえない。されば、原判決には

所論のような違憲のかどは存しないから、論旨は採用できない。

同第二点及び第三点は、いずれも判例違反をいうが、所論判例は事案を異にし本

件に適切でないから、所論はその前提を欠き、同第四点は、単なる訴訟法違反の主

張に外ならないものであり、同第五点は、単なる法令違反の主張であり(なお、こ

の点に関する原判示は正当である。)、同第六点は、事実誤認の主張を出でないも

のであり、同第七点は、量刑不当の主張であつて、すべて刑訴四〇五条の上告理由

に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三四年七月三日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

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裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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