大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和32(あ)646 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人A鋼業株式会社代表者Bの上告論旨一、は原判決が本件において犯罪主体

たる被告会社代表者たりしCが死亡しこれに対し公訴棄却の裁判ありたる後におい

て被告会社に対し有罪判決をなしたのは論旨引用の大審院の諸判例と相反する判断

をしたものであるというに帰する。しかし引用の諸判例はいずれも法人に犯罪能力

がないのを原則とし法人に刑罰を科するには解釈上明白な根拠を必要とする旨説示

したに止まり、犯罪主体たる法人の代表者が死亡し公訴棄却の判決を受けた後にお

いては法人を処罰することができない旨の判断を示したものとは認められない。さ

れば所論判例違反の主張はその前提を欠くものであつて、採るを得ない。

同二、は憲法一一条、一三条違反をいうが、その実質は量刑不当の主張に帰し、

刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべき

ものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三四年八月一七日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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