大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和32(オ)17 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人中村一作の上告理由について。

論旨は、原判決は訴外Dの無権代理行為を被上告人において追認した事実ある旨

の上告人の主張に対し、その判断を遺脱した違法があると主張するが、原判決は、

所論の売買契約は訴外Dが被上告人の不在中、被上告人に無断で、被上告人が予て

訴外Eに預けて置いた被上告人の実印を冒用してB本人として上告人との間に締結

し、上告人も亦訴外DをB本人と誤信して本件契約を為したものであつて、訴外D

は被上告人の代理人として被上告人の為、上告人と売買したものでない事実を認定

しているのであるから、訴外Dの代理行為を前提とする追認の主張は判断するを要

しないこと原判示のとおりである。従つて原判決には所論の如き判断遺脱の違法は

ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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