大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和32(オ)237 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人宮浦要の上告理由について。

原判決はその挙示の証拠にもとづいて、本件各約束手形の振出名義たる「D」は、

銀行取引、小切手及び約束手形取引における上告人の通名であり、本件各手形は上

告人が個人として右通名である「D」の名義をもつて振出したものである事実を認

定したのであつて、その認定は首肯し得るところであり、上告代理人の本件手形は

有限会社Eミシン商会が会社の別名をもつて振出したものであるとの主張は、ひつ

きょう、原判決の認定と相容れない事実を主張して原判決の事実の認定を非難する

に帰着するのであつて、上告適法の理由とならない。

そして、被上告人の本件請求(原判決が認容した予備的請求)は手形の支払請求

の訴であつて、所論前示有限会社と被上告人との取引関係を主張する点(論旨第一)

は本件第一審判決が排斥した第一次請求に関する事実関係であり、手形の請求につ

いては必ずしもその振出の原因関係を説示する要はないのであるから、原判決に所

論のような理由そご等の違法ありとすることはできない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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