大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和32(オ)552 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護土石寺隆、同小林徳太郎、同小原栄の上告理由は別紙記載のとお

りである。

論旨は、原判決に理由不備、理由齟齬または釈明権不行使の違法があると主張す

るのであるが、要するに、本件選挙当時上告人は横須賀市a町b丁目c番地D方に、

三箇月以上住所を有していたと主張するに帰する。

しかし公職選挙法上においても一定の場所を住所と認定するについては、その者

の住所とする意思だけでは足りず客観的に生活の本拠たる実体を必要とするものと

解すべきところ、これを本件について見るに、原判決の確定した事実関係によれば、

上告人は昭和二九年一二月下旬以来、前記の場所を住所にしようとする意思があつ

たかも知れないが、同所は上告人の生活の本拠たる実体をそなえるに至らずそのま

まで本件選挙期日に至つたものと認めるのが相当である。この点に関する原判決の

説明は十分首肯できるのであつて、所論のような違法はなく、その他所論の事実に

よつては、上告人の住所が右場所にあつたものと認めることができない。

よつて本件上告は理由がないから、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判

官全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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