大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和33(あ)2214 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人前堀政幸の上告趣意第一点について。

原審の是認した第一審判決の認定した事実によれば、被告人は判示A新聞社に対

し退職金等の支払を要求するため、判示退職者同盟員二十数名とともに、スクラム

を組み、ワツシヨイ、ワツシヨイと掛声をかけ、足を踏み鳴らしながら、同新聞社

に入り、階下および階上の事務室などを集団で示威行進したというのである。かか

る被告人の所為は、仮りに被告人等被解雇者に憲法二八条の保障する団体行動権が

あつたとしても、社会通念上許容される限度を超えるものであつて、右団体行動権

の正当な行使にあたるものといえないことは、当裁判所大法廷判例の趣旨に徴し明

らかである(昭和二二年(れ)三一九号、同二四年五月一八日宣告、刑集三巻六号

七七二頁、同二三年(れ)一〇四九号、同二五年一一月一五日宣告、刑集四巻一一

号二二五七頁参照)。従つて、被告人ら被解雇者に憲法の保障する勤労者の団結権

ないし団体行動権が存在したか否かの論点につき判断するまでもなく、本件被告人

の所為が右団体行動権の正当な行使であつて、建造物侵入罪を構成しないと主張す

る所論は理由がないものというべきである。

同第二点について。

所論は、事実誤認およびこれを前提とする単なる法令違反の主張であつて、刑訴

四〇五条の上告理由に当らない。

また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三六年一二月二二日

最高裁判所第二小法廷

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裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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